第四十五話 潜入

2020年12月20日

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 マナは潜入前にパーナマイト城の様子を探る。

 パーナマイト城門前には、門番が数人立っている。
 彼らを魅了しようとマナは一瞬思ったが、難しいと考え直す。
 魅了は二人以上を対象にするのは、難しい。
 一人味方に付けても、ほかの者は味方になっていないのでは、意味がない。仲間を呼ばれて、捕らえられる、もしくは殺されてしまう。

「やっぱり魔法を使うしかないね」

 マナは魔力を操り、魔法を使用した。

「ミラージュ!」

 光の膜がマナを包み込む。
 
 ミラージュは、他人から見た自分の姿を自由自在に操れる魔法だ。
 透明に見せることも出来れば、翼族の兵士に見せることも出来る。

 今マナの姿は、ほかの者からは透明に見れるようになっている。

(兵士に扮して侵入するのは、リスクがあるかもしれない。まずは透明になって、門が開いたのを見計らって中に入ろう)

 そう考えて、しばらく門の近くで待機する。

 城門は、食料などを外部から補給する際、必ずいつか開ける必要があるので、その時を待っていた。

 下手したら長時間待つ羽目になるとマナは思っていたが、ちょうどいいことに数名の兵士たちがやってきた。何やら軽い傷を負っていたり、服を汚れていた。
 外で魔獣や野盗を退治してきたのだろうと、マナは予想する。

「ご苦労様です!」

 門番がそう言いながら、門を開く。

 ――今がチャンス。

 マナはパーナマイト城へと潜入試みる。

 姿見えていないので、あっさりと門を通ることが出来た。

 マナは、人が少ない建物の裏を探して、一度そこに隠れた。

「ふー成功したね」

 ほっとして額にかいた汗をマナ拭う

(これからが大事だね。この城にいる偉い人を探して魅了しないと。どこに偉い人がいるのか、ミラージュで兵士の姿になって、尋ねて回ろう。中にいる兵にはそれほど警戒してこないはず)

 マナは再び、ミラージュを再び使用。
 これで周りからは城の中にいる雑兵に見えるだろう。

 マナは情報を集めるため、城を駆け回った。

 マナはまず兵士に話を聞こうと思ったが、どう質問するか少し悩む。

 偉い人がどこにいますか? と率直に尋ねても、簡単には教えてくれないだろう。怪しまれる危険性もある。

「しかし、エマ様はしばらく表に出られないとは、何があったんだろうか」

 兵士の会話が聞こえてきた。
 マナは尋ねずとも、気づかれないように会話を聞いていれば、ある程度情報を入手できるだろうと思い、聞き耳を立てる。

「さあ……? でも、俺たちに命令するのが、エマ様でもドールット様で、やることはあまり変わらないしな」
「それはそうだけど、気になるだろ?」

(……エマは恐らくしばらくの間、儀式を全力でとり行うから、指示を出したりは出来ないんだろう。その代わりにドールットってのが指示を出しているんだ)

 マナは聞いた話をまとめてみる。

 元々色んな家臣を魅了して、味方を増やした状態で、攻め込むつもりだったが、エマの代わりをドールットが務めている場合は、ドールット一人を魅了すればそれで大丈夫なのかもしれない、とマナは思った。

 ――これはドールットを魅了しないとね。

 マナはドールットがいる場所を尋ねてみることにした。

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