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第18話 作戦会議

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「それでは、BBCアジト攻略戦の作戦会議を始める」

 村長の屋敷の中に、ペペロン、ララ、ガス、ノーボ、ポチ、ファナシア、エリーの7人が集合し、話し合いをしていた。
 屋敷の中には真ん中にテーブルがあり、そのテーブルを囲んでいる。

「あの、アジトの場所をご存知の人いますか?」

 エリーが最初にそう尋ねてきた。

「このへんにあったBBCのアジトって、帝国を滅ぼしたあとくらいに制圧したよなぁ。あれって誰が担当だった?」

 ポチが昔を思い出しながら、そう尋ねた。

「はいはーい、アタシでーす」

 ファナシアが元気よく手を上げた。

「どこに入口はありました?」

「覚えてない!」

「ええー? 自分で潰しておいて分からないってそんなことあります?」

「だってすぐぶっ潰せたから、覚えてないよ!」

 胸を張りながらファナシアは言った。

「自慢げに言わないでくださいよ」

 呆れたような表情をエリーは浮かべる。

「心配するな。BBCのアジトならこの私が、詳しく知っている。入り口も全て網羅している」

 なんといっても、ペペロンでプレイする前、犯罪者プレイをしていた時、この辺のアジトを拠点として使っていたことがある。
 内部の構造を結構詳細に理解していた。
 ただ、もしかしたら現実となったことで、ゲーム時代よりだいぶ違う点がある可能性もある。
 その辺は注意しないとダメだなと、ペペロンは考える。

「本当ですか! さすがペペロン様です!」

 エリーが、嬉しそうな表情でそう言った。

「場所は分かるが、問題はアジトをどうやって攻めるかだ。スパウデン領内にあるBBCアジトは、爆岩を採掘するための施設だ。爆岩は重要な戦略資源であるため、勝手に採掘するのはスパウデン領内法により禁じられている。そのため、簡単に採掘しているのがバレないようさまざまな仕掛けがしてある。例えば、実際の採掘現場に行くまで道が迷路のようになっていたり、その迷路に守護ゴーレムが巡回していたり、いざというとき爆岩でアジトを爆破できるようになっていたりなどだな」

「どうやって攻略しましょうか」

「そうだな……まず厄介なのはゴーレムだ。こいつ自身はそれなりに強いが、まあ倒せないほどではない。ただ一度見つかると。警報がなりアジトに侵入者が入ったということ事を伝えられてしまう。これが非常に厄介だ。ゴーレムたちとBBCのメンバーを集めてしまう事になるからな」

「警報に引っかからないようにする方法はありませんでしょうか?」

 ララがペペロンに尋ねる。

「あの黒いバンダナ身につければいいじゃねーか?」

 ポチがそうアイデアを出したが、

「それは駄目だな。そこまでアジトのセキュリティーはあまくない。警報を鳴らされるのを避けるには少し面倒な方法をとる必要がある。アジトの中に登録装置と呼ばれている魔法の装置がある。それを動かして登録をすればゴーレムから襲われなくなる」

「なるほど。ではその登録装置までは、見つからずに行く必要があるのですね」

「そうだ。だが、結構深いところにある。そう簡単にはいけない」

「なるほど……」

「ではどうしましょうか……」

「誘導してみるのはどうでしょうか」

 エリーが提案をした。

「入り口は複数あるならば、一つの入り口から入った者たちが、わざとゴーレムに見つかり誘導して、ほかの入り口から入った者たちが、その隙に奥のほうまで侵入する。どうでしょうか?」

「そうだな。それがベストな方法だ。ララ、紙と書くものを持ってきてくれ」

「はい」

 ララは大きな紙と、鉛筆を持ってきて、ペペロンに渡した。
 ペペロンは紙を机に広げる。

 そしてペペロンは、紙に地図を書き始めた。

「これが大まかなスパウデン領内の地図だ。領内北のほうにある入り口に誘導役が入る。ここは比較的入りやすい場所で、ゴーレムが配置されている数が多く、ゴーレムに出くわしやすい。誘導役が入るのにはもってこいの場所だ。そこから、少し東に行った場所にある入り口に、アジトを攻略する面々が侵入する。ここはあまり使われていない入り口だから、ゴーレムに見つかりにくい。この入り口には鍵がかかっているため、ピッキング技術の高い者がいなくてはならない。誘導役が見つかったら警報がアジト内に鳴り響くので、それを合図に攻略をしていく」

「メンバーの振り分けはどうしますか」

「そうだな。まず、誘導役を戦闘能力が高いファナシア、ポチに担当してもらう。ガス、ララ、エリーそして私がアジトの攻略を行う。この村をがら空きにするわけにはいかないので、大きくて潜入に向かないノーボは村を防衛してもらう」

「アタシとポチが誘導役かー。頑張っちゃうぞー」

「……誘導って結構重要な役だよなぁ……ファナシアと2人……俺がしっかりしねーとやべーな」

 ポチは気合を入れなおした。

「一緒に行けないのは残念ですがこの拠点の防衛はお任せください」

「ああ、頼りにしているぞ」

 ペペロンはノーボを激励するように言った。

「あのー、エルフ達はどうしますか?」

 エリーが尋ねてきた

「前はエルフたちにも戦うと告げたが、全員で行っては当然駄目だ。ただ、5名ほどは来て欲しい。4人だけでは、少し不安があるからな。比較的能力が高く、死ぬのを恐れない勇敢なエルフがいいだろうな。ララはエルフたちの能力に詳しかったな。選抜を頼む」

「了解しました」

「さて、急いで攻略をしなければならない。各自準備を終わらせ次第、出発するぞ」

 ペペロンの命令を聞き、それぞれアジト攻略の準備を開始した。


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