小説家になろう攻略法【初級編:小説の書き方】

小説家になろうのランキングを攻略し書籍化作家になるまでのコツを、書籍化作家である私未来人Aが詳しく説明しようと思います。
これを読めば、誰でも書籍化作家になれる! とまでは言いませんが、なれる確率はグンと上がると思います。
小説家になろうとは?
小説家になろうとは、誰でも自分の書いた小説を投稿できるネット小説投稿サイトです。投稿された作品はすべて無料で読むことが出来ます。
似たようなサイトにカクヨム、アルファポリスなどがありますが、小説家になろうは歴史が古く、サイト利用者、知名度共に間違いなくナンバーワンのネット小説投稿サイトといえるでしょう。
小説家になろう出身の作品は数多く、『魔法科高校の劣等生』から始まり、多くの作品がアニメ化をしております。
最近では1クールに一回はなろう出身作品のアニメがありますので、なろうの影響力の高さが窺い知れます。
アニメだけでなく漫画業界にも大きな影響を与えており、今ではWEB漫画に大量になろうコミカライズがあります(中にはなろうコミカライズ一色になっているようなところ)。
それだけに小説家になろうで書籍化すれば、コミカライズまではあっさりと達成できます(原作が売れてなくてもコミカライズはしたりします)。
ライトノベルの新人賞では、中々コミカライズ出来ないので、コミカライズをしてみたいという方は、小説家になろうに投稿してみるのがいいでしょう。
今回は初級編という事で小説の基礎を中心に説明していこうかと思います。
小説家になろうで人気になるためにはそれほど高い文章力は要求されませんが、それでも最低限の書き方は身に着けておく必要があります。
どんなにいいアイデアを持っている方でも、小説の書き方をまともに知らなくては、絶対に人気は出ません。
なろうで人気になるには、特別な才能がいるとか、長い修練が必要になるとか、そんなわけではないので、私が説明することをきちんと実践できれば、アイデア次第で人気になれる小説をきちんとかけるようになると思います。
順を追って詳しく説明していきます。
※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
文章の書き方
人気作家になるためには、文章の書き方をある程度知っておく必要があります。
ネット小説サイトで人気なるためには、ずば抜けた文章力は要求されません。それでも、最低限の文法は守らなければ、大きなマイナスとなってしまうので、きちんと書けるように説明していきます。
※小説の書き方知ってるから、ランキングの攻略法を知りたい! という方はこちらからお読みください。
ネット小説の文法
超基礎的な文法から説明していきます。
地の文の最後には。を付けましょう。会話文には「」を付けてください。「」の後に。は付ける場人もいますが、つけないのが一般的です。
ネット小説の場合横読みになるので、地の文と会話文には空行があった方が読みやすくなります。なるべく空行は入れるようにしましょう。
『…』(三点リーダー)は必ず、二回つなげて書く必要があります。
『……』←こんな感じです。偶数にする必要があり、『………』←みたいに三回の三点リーダーはアウトです。五回でも駄目です。必ず偶数にしましょう。
また、『・・・』のような大文字にするのもNGです。きちんと変換して使いましょう。
小説では本来、文頭を一字下げますが、ネット小説では下げなくても問題ありません(私は下げていますが、下げない方もいらっしゃいます)。ネット小説は基本的に横文字なので、字を下げなくても読み辛さを感じることなく読むことが出来ます。
! や? のあとには空白を入れましょう。
ネット小説の場合、頻繁に改行を入れた方がいいので、なるべく改行しましょう。
登場人物の名前、読みにくい漢字、独自の読ませ方をしたい漢字にはルビを振りましょう。
ルビの振り方は、こちらで説明してあるので、目を通してみて下さい。
人称を意識しよう
小説には一人称と三人称が主に使われています。
一人称は地の文が、視点となるキャラの心の声で書かれている文章です。
三人称は地の文が作者の言葉で書かれている文章です。
一人称小説では、視点となるキャラが知っていること以外書いてはいけないという制約があります。キャラが知らないことを書いてしまうと、一人称では強い違和感が生じます。
逆に三人称小説には、書く上での制約は特にありません。割と自由に書いていいです。
ここまでの説明だと、三人称で書いたほうが良いと思う方が多いかもしれませんが、なろうのランキングに上がってくる作品の大半は一人称で書かれています。
これは一人称の方が、読者から感情移入をしてもらいやすくなるためでしょう。
話を面白いと思ってもらうには、読者が主人公に感情移入できないといけません。
一人称の場合、地の文が主人公の心の声で書かれているため、感情移入しやすくなります。多少文章力が拙くても、語彙力が低くても、一人称なら感情移入をさせることが出来ます。
一方、三人称のように作者の言葉で地の文をつづった場合、読者に感情移入をしもらうには、かなりの文章力、語彙力が要求されます。
まだ文章に慣れていない初心者の内は、一人称で文章を書くことをおすすめします。
めんどくさがりなきみのための文章教室ストーリーの作り方
文章がきちんと書けるようになったら、次はストーリーを組み立てましょう。
きちんとした文章にきちんとしたストーリがあれば、それは面白い小説と言えるでしょう。
プロットを作ろう
『プロット』とはストーリーの設計図のようなものです。
なしでも書けるという人もいると思いますが、プロットがあった方がストーリーの完成度は高まりやすいので、作ることをお勧めします。
私のプロットの作り方を説明します。
まず章の『最初』と『最後』を決めます。そうしておけば途中ストーリーの方向性が狂いにくくなります。
そのあと、『起承転結』を作ります。起承転結とはストーリーを構成する際の順番です。簡単に説明してみます。
起で、話の導入を書きます。
承で、何か問題が起きたりして、物語が展開します。
転で、起こった問題を解決しようとする過程を書きます。
結で、事件が解決します(バッドエンドの場合、解決せずに嫌な終わり方になる)。
この起承転結を要点だけを抜き出し、一行ずつ大雑把に箇条書きで書いていきます。
桃太郎を例にすると、
起
おばあさんが、川から流れた桃を斬ると、赤ちゃんが出てきた。桃太郎と名付ける
承
桃太郎が大人になり、鬼ヶ島に鬼退治に出かける。
転
道中、犬、猿、キジを仲間にして鬼ヶ島に乗りこむ。
結
鬼を退治して宝を持ち帰る。
こんな感じです。
これを書いた後、もう少し詳しく話の流れを書きます。
起
おじいさんは山に芝刈りをしに行っていた。おばあさんは川に洗濯をしに行っていた。その時、大きな桃が流れてくる。おじいさんと二人で食べるため、桃を持ち帰る。
その桃を斬ると、赤ん坊にが出てきた。育てると決めた二人は赤ん坊に桃太郎と名付ける。
承
桃太郎はすくすくと成長した。桃太郎は普通の子供に比べ大きく、日本中でも敵う者はいないほどの強くなる。
ある日、鬼ヶ島の話を耳にする。悪さをする鬼を退治するため、鬼ヶ島に行くと桃太郎は決意する。
その時、きびだんごをおじいさんとおばあさんから譲り受ける。
転
道中、犬に出くわす。きびだんごをあげる。犬が家来になる。
猿に出くわす。きびだんごをあげる。猿が家来になる。
キジと出くわす。きびだんごをあげる。キジが家来になる。
船が発見し、その船で鬼ヶ島に乗りこむ。
結
鬼ヶ島にいた鬼たちを家来たちと力を合わせて退治する。
宝物を船に乗せ家に帰る。
これでプロットの完成です。これを元に実際に小説を書いていきます。もう少し細かくプロットを作りたい場合は、作りこんでも良いと思います。
掴みが大事
掴めるか掴めないかが、ストーリーが面白いくなるかならないかに大きく変わってきます。
掴むというのは分かりやすくいうと、ストーリーに興味を持たせる、ということです。
興味を持っていないと、読者は心から小説を読んでくれません。どこか、適当に読んでしまいます。そのため、どんな展開でも感情が動くことがなく、どうでもいいストーリー、と思われてしまうでしょう。
なろうの場合、最初は新着欄から読者の方がやってくるでしょう。小説のリンクをクリックして来た読者と言うのは、読む前から話にある程度、興味を持っています。しかし、興味津々というわけではなく、一応気になったから読んでみるか……、程度の軽い興味で読んでいる方がほとんどだと思います。序盤の掴みが悪ければすぐに興味を失って、読むのをやめてしまうでしょう。
序盤に説明を多く入れたり、登場人物を一気に出したりして、分かり辛い展開にしてしまったら、せっかく興味を持ってもらったのに失せさせてしまいます。ストーリーの序盤では掴みを意識し、どうすればストーリーに興味を持ってもらえるのだろう? 興味を維持して貰えるのだろう? と、よく考えてストーリーを練りましょう。
どう掴んでいいのかが分からない場合は、テンプレを使うのもありです。
追放、転生、転移などのなろうテンプレは、序盤で掴みに成功しやすいため流行っています。テンプレを研究して導入すれば、ストーリーの掴みに関してはバッチリと言えるでしょう。
主人公に感情移入出来るようにしよう
感情移入とは、自分の感情をストーリーの登場人物に投射することのを言います。キャラに入れ込むようになる、といった方がもしかしたら分かりやすいかもしれません。
主人公への感情移入はストーリーを面白くするためには欠かせません。
ストーリーと言うのは、読者が続きを気になるように書かないといけませんが、主人公に感情移入できるかできないかが、続きが気になるかを大きく左右します。
読者に続きを気にならせるには、伏線を張ったり思いつかないような展開で、先を読めなくするとか、そう言う事が必要だと思われるかもしれませんが、一番重要なのは主人公への感情移入です。
主人公に感情移入が出来るストーリーは、主人公がこれから先どうなるのだろうか? と主人公の行く末が気になったり、主人公にはこうなって欲しい! と主人公の境遇に関して展望を持つなどして、続きが気になってきます
ジャンルによって感情移入がそれほど重要ではないのもありますが(推理モノやコメディ)、概ねストーリーで主人公に感情移入させることは必須と言えるでしょう。
主人公に感情移入させる方法ですが、主人公を窮地に陥らせたり、悪い境遇にし、その時の心情をきちんと説明することで、感情移入できるようになります。
この説明でいまいち分からないという方もいると思います。そんな方には、掴みでも説明しましたがテンプレを使うという方法をおすすめします。
追放、転生、婚約破棄などのなろうでよく使われているテンプレは、感情移入しやすいストーリーの作りになっています。
特に追放は、元居た場所から追い出される、分かりやすく不遇な扱いを主人公が受けることにより、感情移入できるようになっています。感情移入と言うものがいまいち分からない、という方はまずは追放物を書いてみるのをお勧めします。
一度追放物を書いて、感情移入できる作品の構成を感覚的に理解してから、ほかの作品を書くと上手く書けるかもしれませんよ。
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今まで読んだことのある作品から学ぼう
小説を投稿したいと思われる方は、恐らく色んな小説、漫画、アニメ、映画をこれまで見ていらっしゃると思います。過去に見た作品を思い返したり、もしくは見返したりして、ストーリーの流れを勉強してみましょう。
何で自分はこの作品を面白いと思うのか、どのシーンを見て感情移入するようになったか、何でそのシーンを見て感情移入出来たのか、細かく作品を分析してみれば、面白い話の共通点が見えてくるかもしれません。
ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)あらすじの書き方
なろうのようなネット小説サイトでは、作品の面白さをアピールするには、良いあらすじを作るしかありません。あらすじは非常に重要です。
どういうあらすじにするべきがいいか、要点を簡単に説明します。
まず、あらすじを長くしすぎないよう注意してください。
あらすじが長いと読みづらくなり、全部読まない読者さんが出てきます。そうなると、作品の魅力があらすじから伝わり辛くなりますので、300文字くらいに収まるよう工夫をしましょう。
そのために、不必要な部分を徹底的に削ってください。
自分の作品の面白い部分のみを抜粋してあらすじを書いてください。細かい設定などをあらすじに書くにはいけません。自分の作品にはどういう面白さがあり、どんなに人に受けるのか。それをよく考えてあらすじを書くようにしてください。
投稿の仕方
本文あらすじと書いたら次は投稿してみましょう。
投稿する際の注意点として、予約掲載はしてはいけない、というのがあります。
予約掲載では細かい時間を指定できないため、同じく予約掲載をしてしまっている人と投稿時間が重なり、新着からすぐ流されてしまいます。
なろうの予約掲載は1時00分とか、2時00分のように、きりの良い時間に掲載されるようになっています。
投稿する際は手動にして、きりの良い時間は避け五分後くらいに投稿するようにしましょう。
それから深夜帯には読んでる人が少ないため、投稿するのは避けた方がいいです。
深夜以外なら投稿時間はいつでも良いと思います。
宣伝してみよう
作品を投稿したらツイッターなどのSNSや、活動報告で宣伝しましょう。
正直、ツイッターや活動報告から読みに来る人はそんなにいません。どっちかというと自作の宣伝をしたい人が多くいるためです。
ただ、自分の体感ですが、ブックマークやポイントを入れてくれる人は多いように思います。やっていて損はないので最初のうちはやっておいた方がいいです。
まとめ
以上、基礎的な小説の書き方と、投稿のコツを説明いたしました。
まとめると、
・文法と人称を意識して小説を書きましょう。
・プロットをきちんと作り、掴みと感情移入を意識して話を書きましょう。
・自分の作品の面白さを分析して、必要最低限の文章であらすじを書きましょう。
・投稿をする時は予約掲載は避けること、そして宣伝はしっかり行いましょう。
以上です。これが出来れば、面白いと言って貰える小説が書けると思います。
次は【中級編】ランキング攻略です。なろうでのランキングの駆け上がり方を説明します。

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